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マインドフルネスって?

マインドフルネスとは、いまこの瞬間に経験していることを、ありのままに受け入れる心の態度のことです。
マインドフルネスを学ぶことにより、日々の生活において経験する感情や思考に対して、評価をしたり批判をしたりすることなく、より労りを持って受け入れる心を育てていくことができます。
休憩するつもりでコーヒーを入れたのに、気づいたらコーヒーが無くなっていて飲んだ気がしない、休んだ気がしない、というような体験はないでしょうか。
コーヒーを無意識に飲みながら、心はさっきの電話での会話や、この後しなければならないことなどを考えていたかもしれません。
コーヒーはカップから無くなっているので、確かにコーヒーを飲んでいたはずなのに、振り返ってみるとコーヒーの香りや味、温度などを覚えていない、そのような経験はないでしょうか。
このようなとき、私たちは自動操縦状態にあり、心身にとって本当の意味での休憩と呼べるものにはなっていないかもしれません。
私たちは大人になるにつれ考えなくても出来ることが増え、短い休憩ばかりでなく、1日の大半をこのような自動操縦状態で日々を送っていることがあります。
そのような状態が長期に渡って続いていくと、慢性的なストレスや、抑うつ状態などを引き起こす場合があります。
マインドフルネスは今起きていることをしっかり感じることにより、自動操縦状態から外に出て、自分の人生のハンドルを自分自身で握ることができるようになるためのトレーニングです。
なぜ「今」をしっかり感じると自動操縦状態から抜け出せるのでしょうか。
それは心が、過去や未来に彷徨っているときに私たちは自動操縦されやすいからです。
コーヒーを飲みながら考えていたのは、さっきの電話での会話(過去)やこの後のしなければならないこと(未来)であったように、心は今この瞬間に居ないということが度々ありませんか。
過去を振り返って改善点を考えたり、未来を想像して計画を立てることは意識的に行っている時はそれ自体悪いことではなく、むしろ必要な時間ですが、無意識に過去や未来に囚われている時は自分に批判的な考えに陥ったり、不安を煽るだけということがあります。
また私たちは、何か辛いことが生じた際、直接的な辛さに加え、その辛さから生じる間接的・精神的な苦痛を伴うことがあります。
例えば頭痛が生じると、その痛みに加えて「いつまで続くのだろう」とか「さらに痛みが強くなっていくんじゃないか」といった不安の感情が重なって辛さをより大きな困難に膨らませていきます。
マインドフルネスは、直接的な困難をありのままに見て、二次的に生じた辛い感情や思考などの苦痛には飲み込まれることなく、柔軟で自分にとって助けとなる対応を選んでいく力を育んでいきます。
私たちは環境や人、生じる出来事を変えることができない場合でも、それらに対する関わり方を変えることはできるかもしれません。
マインドフルネスは、人生に生じる困難やストレスを無くすことはできませんが、それらとうまく付き合って、より軽やかに日々を送ることができるということを教えてくれます。
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